空手を始めて審査を受けたのは入門して8ヶ月目。
初回の審査は、「まだ早いかな?」と思い受けませんでした。
今思えば「受ければ良かったな」と後悔しています。
当時の道場は、道場に入ったら誰も話さず稽古が終わるまで一言も話さず帰る、というパターン。
だから初めての者は、審査の内容も分からず、何をするのかも分からないという状態。
でもそれがゆえに緊張感と期待が良い感じに支配していました。
今でも忘れない初めての審査。
晴天。(審査の日は晴れるという言い伝えあり)
道場いっぱいの道場生。
当然、無言。
大山倍達総裁が審査する。
強烈な存在感で、前にいるだけで汗が出てくる。
総裁の一言一言にみんなが反応する。
筆記、基本、基礎体力、移動、型、組手。と流れていく。
初めてだったので、訳も分からず流された。
そして、何事もなかったかのように無言で帰る。
いつもの稽古以上に疲れた記憶がある。
審査を受けるという事も大切でしたが、審査を受けた後が凄く重要でした。
審査で課題を与えられ、出来る事、出来ない事が明確になる。
次回まで出来ない事は出来るようにしなければならない。
出来ない自分に気付くのですね。
そしてまた、自分が納得するように稽古していく。
今の様に力試しに小さな試合〜大きな試合まであるのは交流が持てとても良い事ですが、
当時、大山倍達総裁は、
「全日本大会以外は田舎侍がやるものだ!!」
と言って試合には出れませんでした。
だから、審査は自分の力試しの場でもありました。
でも、その大山倍達総裁の考えは同感できます。
いつもと違う状況に身を置く事は緊張感が持てて良い事です。
自分は1回1回の稽古に緊張感を持ち臨んでいます。
稽古生達と真剣勝負。
たまに緊張しすぎてカミカミになりますが、気にしないで下さい(笑)。
「牛を一撃で倒した男」
Feb 25,2008
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いまならよくわかります。池田先輩、陰ながら応援しています。押忍
コメントありがとうございます。そうですね・・・自分を試し、磨き、みんなに元気を与えることが、道場の指導者としての仕事だと思い精進しています。